Column

2019/06/28
やまさき薫
「重み 軽み」レポート

石ってこんなに表情があるのか、と やまさきさんの石コレクションを眺めて思います。道端の草や花は好きで、日頃歩きながら眺めますが、その周りにあったであろう石には、そういえば目を向けていませんでした。

やまさきさんお一人で石採集をしているのかと思いきや、旦那さんもお子さんも、ご家族みんな石が好きだそうで、山登りのお土産に石をくれたり、休みの日に何したい?と聞いたら「石拾いに行きたい!」と返ってきたりとなんとも楽しそうで、「石拾い」という一見地味な印象のそれが、一転して魅力的なアクティビティに思えてきました。

今回この展示に合わせて石にまつわる本も集めてみたのですが、けっこうたくさんあるんです。ほんの一部ですがご紹介します。ちなみに、やまさきさんは石の展示販売をするとお友達やお知り合いに話したら、「つげ義春の『無能の人』ですね」と何人かの方に言われたそう。みなさんよくご存知で。

 

レオ=レオニ「はまべには いしがいっぱい」

えんぴつだけでたくさんの石が描かれています。さかなのような石、人の顔のような石、数字みたいな石、どれだけ眺めていても飽きません。

 

「石はきれい、石は不思議」

この本は石好きによる石好きのための本と言っても過言ではないほど、石への愛が詰まっている一冊。「石拾いの達人」という言葉、この本ではじめて見ました。

 

「郵便配達夫シュヴァルの理想宮」

これはフランスの郵便配達人が、配達の途中につまづいた石の不思議な形に魅せられて、30年以上かけて途方もなく巨大な石の建築物「シュヴァルの理想宮」をひとりで作り上げてしまったという、ウソのようなホントの話し。

 

他にも面白い本が何冊かあって、石を愛する人は昔からたくさん、色々な分野にいるんだということがわかります。

石の色やかたちは何十年、何百年という時間を経て変化していきます。そういう身近に手に取れる「地球の歴史」のようなものに、人は惹かれているのかなと思います。

そしてやまさきさんの作品として新たな役目を与えられた石たちは、なんだか誇らしげに、可愛らしく、壁や机に飾られる時間を刻まれます。いつかはまた土の上や浜辺に帰る時がくるかもしれなくて、この展示も石にとっての一瞬の歴史です。

展示はいよいよ今週末30日(日)まで。本日28日は18時30分より「石と旅BAR」を開催します。前回の石BARで石拾いと旅は密接に関係しているという学びを得たとのことで、石LOVERたちがどんな場所で石採集をしているのか、心ゆくまで語り合える貴重な場となりそうです。ご予約不要でどなたでもお気軽にご参加いただけます。ぜひ展示と合わせて、お立ち寄りください。

やまさき 薫 「重み 軽み」

2019年 6月22日[土]– 6月30日[日]/ 月曜・火曜定休

作家在廊日:6月22日[土]、29日[土]、30日[日]

 

 

staff:イイヅカ

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